2011/06/05

被災地にて[5]


この写真は岩手県陸前高田市の広田半島です。よく見ると分かると思いますが、海が見えています。この海は津波が来るまでは見えていなかったそうです。
この写真は、被災者さんのお庭から撮ったものです。津波が来る前までは防波堤とその上に鉄道があり、大船渡線が走っていて全然、海は見えていなかったそうです。そして、この辺は一面に水田が広がっていて、建物はあまり無かったそうですが、何処からか流れ着いた瓦礫がいっぱいありました。

農地の復旧も大変な問題の一つです。田んぼなどの農地は地盤が柔らかいので、地中の深くまで瓦礫がめり込んでいる事があります。表層の瓦礫を退かすと地中に半分埋まった車であるとか、電柱、道路のアスファルトの根こそぎ剥がれたのとか、重いものが埋まっている事があります。その他諸々の細かいものも埋まっていて、ガラス片や釘などもあり、踏み抜き防止の鉄板を靴底に無いと怖くて歩けません。

瓦礫の他に問題なのは塩害です。やはり、塩分濃度が高いと作物は育ちにくいので、濃度を下げる必要があります。田んぼであれば、「代かき」と言う整地作業と、淡水による水の入れ替えを何度もする事で改善されるようです。だが、農業従事者の高齢化は深刻で果たして何処までの人がやるのか、または出来るのかも問題である。これら、作業は特殊なものになってくるので、農業の専門的なボランティアもこれから必要になってくると思います。

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